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STORY

STORYvol.1アンコール 廣和仁さん⑴(富山県氷見市)

廣 和仁 Hiro Kazuhito

どんな困難にあっても自らの行動で突き進んでいく人を紹介しているSTORY

今回は棚田遺産に選定されている富山県氷見市の長坂の山あいで野菜を栽培している廣和仁さんを深掘り。

STORY vol.1の前編・後編で伝えきれなかったSTORYを改めてお届けします。

自然と毎日向き合っているからこそ、人間や生態系を取り巻く環境のことを誰よりも心配されているのが伝わってきます。

アメ車が軽トラに。ドン底から木村秋則先生と全国の農業者を指導するまでに。

傾斜面に階段状に広がる棚田。富山湾を見下ろす景観。

眺めとしては最高ですが、水路を維持管理するために平地の何倍もの労力が必要で、人力に頼るウエートが高い。

農業を営む両親に長男である廣さんは後継者として厳しく育てられました。

日本の棚田100選に選ばれる長坂の棚田(氷見市)

「子どもの頃から農業の繁忙期には、半ば強制的に手伝いをしなければいけないことが嫌で嫌でしょうがなかった。

周りの子ども達のように休みの日には遊びに行きたかった。

朝から晩まで稲作に励む姿を見ても魅力的に感じなかったんです。」と廣さん。


離れたい一心で、寮生活のある高校を選び、卒業後は憧れの会社に就職。

休日はアメ車に乗り、土日は休みのサラリーマン生活を楽しんでいたとか。

作業中廣さん
農作業をする廣さん。優しいまなざしで野菜を育てている。

本好きで様々なジャンルを読んでいた中、ふと手にしたのが当時話題だった「リンゴが教えてくれたこと」。木村秋則著。

農業についての本を探していた訳ではなかったが「同じ体験を追体験してみたいという強い思いに突き動かされたんです。」。

その本に書かれていたのは、土の力を引き出す独自の農業への人生をかけた木村さんの挑戦でした。     

木村さんは農薬で家族が健康を害したことがきっかけに、1978年頃から無農薬・無肥料に取り組み10年近く収穫ゼロになりながらもリンゴ栽培に成功したことで知られた存在です。

本を読んで、その生き様に強く惹かれたとか。


子どもの頃に感じていたものと全く違う農業の魅力。


「木村秋則先生に会いに行きました。」。

それが2010年2月、石川県での講演会でした。

その後、石川県羽咋市で開催された木村秋則自然栽培実践塾で水稲・野菜・穀物栽培の理念や技術を3年間指導を受けました。

昔 能登半島に生息していたが絶滅してしまった「朱鷺」からそのエサのどじょう、

そして農薬で汚染された土壌で栽培された農産品、それを食べる人間と自然循環を連想し、

危機感を持って、2010年スタートしたJAはくい主催の塾へ富山県から参加。

たくさん並んだ本棚から選んだ大切にしている木村秋則さんの著書

木村さん直伝の自然栽培を始めて約10年。

周りからは異端児扱いされ、本来支援してもらえるような連絡も届かず新規就農者として行政の支援を受けることもできなかったとか。

当時、自然栽培は不可能な農業として農業関係者に相手にしてもらえませんでした。

その後も指導を受けながら氷見の棚田を自然栽培の土壌へと変えていきます。


そんな環境で挑戦する若手農業者に対して寄り添ってくれる人を見つけ出すのが困難でした。

それでも折れずに続けられたのは?

野菜と手
自然と対峙しながら氷見の里山の恵みを守っている。

「木村先生がリンゴの栽培で失敗を繰り返していたことを知っていたから、最初から上手くいくとも思っていなかった。

やってみないと分からないと覚悟してました。木村先生の苦労を考えたら自分はまだまだ大丈夫。」

とは言え、失敗の繰り返し。


「(農家で育った自分には)直ぐにできると思っていた自然栽培の農業だったが、それほど簡単なものではなかった。」と振り返る廣さん。


「1年、2年と貯金を使い果たし・・・自慢のアメ車も手放すことになってしまいました。」

笑って話す廣さんですが、自然栽培をすることへの強い覚悟が感じられます。

担い手が減り、耕作放棄地が増えてきたこの地区に

全国から自然栽培を学びたいと若者が集まってくるようにもなりました。

野菜をイノシシから守るのも大変。人口よりもはるかに多くいるイノシシとの闘い。


行政等の農業指導者が指導してきたことが教科書だと信じていると、見えてこなかったかもしれない。

失敗を繰り返し、木村さんの言葉の一つ一つが手に取るように分かってくるように。


実際に体験して得た知識だから、信じられるし胸を張って伝えることもできるようになりました。

「試行錯誤を繰り返した今言えること・・農業は難しくない。原理を知れば簡単だった。」と廣さん。


2020年以降、敬愛する木村先生からお声が掛かり「愛知木村秋則自然栽培塾」(愛知県岡崎市)で

講義と指導を任されました。高齢の木村先生に代わって全国各地で自然栽培を広める活動をされています。

自然栽培を始めた当初から木村さんの手助けをしたいという想いも根底にあったといいます。

自然栽培を広めたいという想いで一貫しています。


「娘は外食すると、野菜がまずいと口を背けてしまうのですが、うちの畑で採れた野菜はもりもり食べてくれます。」

自然栽培塾の取り組みの広がり。タネをつなぐことから人も繋がっていくのでしょうか。

2022年はさらに熱い思いを胸に活動しています。続きは、STORY vol.1 アンコール 廣和仁さん⑵でお伝えします。

廣さんが栽培している野菜を期間限定で販売しています。 詳しくは、旬のおとのページへ。

※自然栽培のため、6月~12月上旬 期間限定のお取り扱いです。


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